WD CloudとLinkStationを使って感じたメリットとデメリット

WD CloudというNASを使い始めて数カ月たちました。

それまではBuffaloのリンクステーションを使っていて、これは5年くらい頑張ってくれているのですが、
さすがにもうそろそろ新しいのに替えたほうがいいように思ったのが購入のきっかけです。

ある程度使ってみて、それまでのLinkStationとの違いなどについて感じたことを、書いておこうと思います。





WD Cloudにしてよかった点


僕が使っていたバッファローのNASはLS-VLという、けっこう前のモデルなので、今の製品とはちょっと違うかもしれませんが、比べてみて、WD Cloudのメリットに感じたのは次の点です。


設定がかんたん!


まず最初にこれがきます。

BuffaloのNASにもセットアップ用のCDが付属していましたが、僕の場合ことごとく自動セットアップに失敗してパソコンの設定をみなおしたり、手動で設定をしました。

家の中だけでも使えるようになるまで数時間、外出先からアクセスできるには数日の間、NASやルーターの設定をあれこれといじくりまわしたのを覚えています。けっこうヒイヒイ言いましたよ。

外出先から家のハードディスクにアクセスするのはポート開放など、わりとむつかしいことをしないといけないことがあるんですね。


それがWD Cloudだと一発でした。

電源をつないで、ケーブルをつないで、パソコンで指定されたアドレスにアクセス、あとは画面の指示にしたがってユーザー登録したら、そのまま使えるようになりました。

WD CloudはNASですが
「パーソナルクラウドストレージ」
とうたっている通り、DropBoxなどのクラウドストレージのような使い方を想定しているようですが、本当にそういったサービスに登録するのと同じくらいの手間でした。


NASのセットアップ、とくに外出先からアクセスするのはけっこう大変で、作業は怒りと悲しみ(まれに絶望)と隣り合わせなのですが、それがないだけでも、かなり嬉しかったです。


データ同期が便利


WD Cloudにした理由のひとつがこれです。
指定したフォルダのデータを自動で複数のパソコンに保存してくれます。


複数のパソコンを使っていると、どのパソコンにどのデータをいれたか分からなくなって、

「データの編集をしようと思ったけど、あっちのパソコンにいれたままだった」
なんてことがあるのですが、それが解決されます。

まあDropBoxやGoogleドライブなどのクラウドストレージでは、いまやおなじみのサービスなので、なにを今さらそんなことで喜んでいるのだという話ですが、手元のNASでこれが出来ると、数テラ単位の容量が月額料金なしでつかえるので、また格別です。

同期できるフォルダを指定できるのもいいです。


ただし同期されるのが遅いことがあって、
「あれ、あのデータがまだこっちのパソコンに入っていない」
ということがしばしばあったので、複数の人でリアルタイムにファイルのやりとりをするなら、結局さっきのクラウドストレージサービスを使うか、手動でNASに保存するかになるかもしれません。


パソコンのバックアップにつかえる


パソコンが壊れて中のデータがパーになるのに備えて、外付けハードディスクにバックアップしている人も多いかと思いますが、WD Cloudでは、それを自動でやってくれるアプリがあります。

手動でちまちまバックアップとるのって面倒ですから、これはありがたいですね。

僕はこの機能は使ってないので使い勝手までは分かりませんが、不具合なく使えるのでしたら価値のある機能でしょう。


ちなみになんで使ってないのかというと、パソコンのデータはほとんどNASに放り込んでおいて、手元のパソコンにはなるべくデータを残さないようにしているから、この機能自体が必要ないからです。

でもパソコンに残っているファイルもあるので、やっぱり使った方がいいかもしれません。


ハードディスクが自社製


WD Cloudはウエスタンデジタルという会社の製品ですが、このメーカーは自社でハードディスクを生産しています。

「バッファローやアイ・オー・データだってハードディスク売っているだろ!」
と思われるかもしれませんが、これらのメーカーが作っているのは外側のケースだけで、中のディスク自体は他社のものが入っています。くわしくはこちらで。

ハードディスクの中身は別メーカーが作っている?


ようするに中のディスクがどこが作ったのか分からないよりも、自社で作っていいのが分かるほうが安心できるよね、という話ですね。気にするか気にしないかは人それぞれかもしれませんが。


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デメリット、LinkStasionのほうがよかった点


マニュアル、ウェブサイトがあっさり


バッファローは国内の周辺機器大手メーカーなので、ウェブサイトも分かりやすいですし、マニュアルもしっかりしています。サポートも一度電話したことがありますが、丁寧な対応をしていただけました。

ウエスタンデジタルは、サポートは受けたことはないので分かりませんが、マニュアルは良くも悪くもあっさりしています。それどころか紙一枚がぺらっとあるだけで「NASにはさぞかし分厚いマニュアルがついているのだろうな」という期待と不安で開けたらびっくりすることになります。


問題のマニュアル
WDCloudのマニュアル


イラストのみで、ウェブのアドレスがあるだけ。シュールです。なんだか「宇宙人にあてた手紙」みたいですね。古代文明の壁画とかにも出てきそうです。


ただ、個人的な感覚としては「これで充分に分かるぐらい設置は簡単」だったので、とくに問題は感じないばかりか、むしろシンプルでよかったです。IKEAとかもこんなイラストのみのマニュアルなので、単に経費削減なだけかもしれませんが。

しかし日本製品らしい「このたびは当社製品をお買い上げいただきましてありがとうございます」から始めるキッチリしたマニュアルに慣れているので面食らったのも事実です。一瞬自分が宇宙人か原始人になった気分になります。


まあ最近は分厚いマニュアルをつけるよりは「くわしくはウェブサイトを見てね」というスタンスが主流なのではありますが、それにしても極端ですね。ある程度ネットで調べられる人向きかも知れません。もっとも、ちゃんとしたマニュアルもダウンロードできますので問題ないかとは思います。


自動バックアップができない


マニュアルがシンプルなのはウェブサイトで見ればすむので、まあ気分の問題のようなものかもしれませんが、こっちはけっこう弱点に感じます。

NAS本体にUSB接続のハードディスクをつけて、バックアップをとることができるのですが、LinkStationと違って「毎日自動でバックアップをとる」というスケジューリングができません。毎回手動でやるようです。これはちょっと不便というか、うっかりバックアップをとるのを忘れてしまいそうです。

WD Cloudをふたつ用意して、その2台の間では定期的なバックアップができるようですが、それならUSBドライブにも同じことが出来るようにしてほしかったですね。


まとめ


僕はNASをほとんど「たんなるデータ置き場」としてしか使っていないので、ごく一部の機能だけでの判断になっているとは思いますが、バッファローのLinkStasionもウエスタンデジタルのWD CloudもNASとして一定の人気を得られているようですし、どちらも良かったです。

ただ、設定のしやすさはWD Cloudのほうが上に思いました。

NASを使うにあたって大切なバックアップについては、

・パソコンとNASの両方にデータを保存するならWD Cloud
・パソコンにデータは残さずNASだけにデータを保存、NASにUSBでハードディスクをつないでバックアップならLinkStasion


使い方によってどちらがいいか変わりそうです。



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