ハードディスクの中身は別メーカーが作っている?
パソコンに詳しい人には割と知られているけど、一般にはそこまで知られていないこととして、
ハードディスクの中身は別メーカーが作っていることがある。
というものがあります。
これは、初めて聞くと「どういうこと?」となるかもしれません。また「だからどうなの?」ということについても述べていきたいと思います。
もくじ
そもそもハードディスクとは
一般に、外付けハードディスクといえば、四角い箱のようなものを想像されるかと思います。だいたい小さめの辞書くらいの大きさですね。
この中には円盤のようなものが入っていて、文書とか音楽のデータは、そこに書き込まれます。厳密には「ハードディスク」といえば、この円盤、つまりディスクの部分のみをさします。
それに対して私たちが見ることができる外側の部分は「ケース」とか「ドライブ」とよばれます。したがって、さっきのような箱形で売っているものは、正確には「ケース一体型ハードディスク」ということになります。
外付けハードディスクといえば、バッファロー社やアイ・オー・データ社のものが有名ですが、実はこれらのメーカーが作っているのは外側のケース部分だけで、中の円盤(ディスク)は別のメーカーのものが入っています。
これは何だかだまされたような気分になるかもしれませんが、車だってトヨタや日産がすべての部品を作っているわけではないので、特におかしなことではないでしょう。
実際問題としても、中身をどこのメーカーが作っていいようとデータの読み書きはできるわけですし、トラブルがあった場合はバッファローなりアイ・オー・データなり、そのハードディスクを買ったメーカーにサポートを受けることができるので、中の部品をどこが作っているのかなんて意識する必要はありません。
「中のディスクは○○社がつくっているので、そちらに問い合わせてください」なんて言われませんものね。
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ではなぜ気になるのか
問題となるのは
1.ディスクという、主要な部品が他社製品
2.最近はハードディスクの容量がとても大きい
3.ハードディスクは壊れやすい製品である
とくに「2.」と「3.」が合わせ技を披露してくれると、それは大きな悲劇になるわけです。「一生ぶんの写真が全部消えた」とか。こんなことになると、半日ぐらい寝込んでしまいそうです。
だからそこ、世の中では「バックアップは大事」とひたすらくりかえし言われていて、実際とても大事なわけですが、そもそも初めから「壊れにくにメーカーのハードディスクを買いたい」というのも当然の話になるわけです。
しかし、その肝心かなめのハードディスク本体がどこのメーカーが作っているのかがわからない。ここが気になるといえば気になる点になるのですね。
一応多い例としては
バッファロー・・・シーゲートか東芝製
アイ・オー・データ・・・ウエスタンデジタル製
のようですが、これもメーカーが公表していないかぎり、実際に中を開けてみないことには分かりません。
まあハードディスクは壊れるときはどのメーカーでも壊れるでしょうし、それよりは壊れてもデータは大丈夫なようにバックアップをちゃんととることが大事だとは思います。
それでも、たて続けにハードディスクの故障を経験すれば、少しでも安心できるメーカーのものがいいと思うでしょう。
どうすればよいのか
中身(ディスク)も含めてメーカーを指定したい場合、次の方法があります。
ディスクのメーカーを公表しているモデルを選ぶ
たとえばアイ・オー・データの最近のモデルは、「ウエスタンデジタルのハードディスクを採用している」と書いてあるものがあります。
ウエスタンデジタルのハードディスクは、価格と品質のバランスがよく、人気のあるメーカーなので、これなら安心感が増します。
自社でディスクを生産しているメーカーのものを買う
そもそもウエスタンデジタルは自社でも一体型ハードディスクを生産しているので、こういったメーカーを選ぶのも方法です。ただし海外メーカーなためか、ウェブサイトがバッファローやアイ・オー・データのような国内メーカーにくらべるとやや分かりにくいので、サポートを受ける際は注意がいりそうです。
ケースと中身を別で買う
ハードディスクは中身だけ買うことができます。これなら好きなメーカーのものを使うことができます。
ただしケースを別に買わないといけないので高くなるのと、ハードディスクをケースに固定させる手間があるので、ちょっと玄人向きの方法ですね。
NAS(ネットワークハードディスク)でしたら多機能になったりカスタマイズ性があるなどのメリットがあるので「3.」もいいのですが、USB接続の普通のハードディスクなら「1.」「2.」のほうが簡単ですね。
ただ、さきほども言ったとおり、結局のところメーカーにこだわったところで、ハードディスク自体が故障を念頭においておかなければいけない製品ですから、バックアップ(もしくはRAID)の対策は必要なことにはかわりません。
「信頼性の高そうなメーカーのものを買ったから大丈夫だろう」
とバックアップをおろそかにするのでは、本末転倒といえるでしょう。
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