音楽のファイル形式について

音楽CDをパソコンに保存する時、ファイル形式(ファイルフォーマット)を選ぶ事が出来ます。別に選ばなくても音楽を取り込めますが、その場合、使用しているソフトウェアがディフォルトで設定されている形式で取り込むことになります。Windows Media Playerだと「WMA」形式、iTunesだったら「AAC」形式です。ファイル形式を意識なんてしたことない、という人はおそらくこのどちらかを使っているでしょう。


当サイトでは音楽ファイルではMP3形式を使っていますが、他のファイル形式にも利点があるので、ここで主なものについて解説します。ファイル形式を選ぶ際は参考にしてみてください。


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MP3(エム・ピー・スリー)

デジタルオーディオプレイヤーが世に出始めた頃から普及しているフォーマットで、拡張子は「mp3」です。ほとんど(全て?)の機器で使えるので、MP3で音楽を保存しておけば、新しく機器を買う時に「今の音楽は再生出来るかな?」という心配をしなくてすみます。

古いフォーマットなので圧縮率は他の形式ほど高くありません。圧縮率が低いとファイルサイズが大きくなるか、ファイルサイズを同じにした場合、他のファイル形式に比べ音質が落ちます。最近は機器の保存容量が大きいので、ファイルサイズを大きめに設定すればいいと思います。


AAC(エー・エー・シー)

アップルのiTunesで標準採用されている形式です。MP3よりも後発、というよりMP3の後継のようなファイルフォーマットです。圧縮率が優れているので、MP3よりも音を良くするか、ファイルサイズを小さくすることが出来ます。拡張子は「m4a」もしくは「aac」です。

128Kbpsや、それより低ビットレートでは音質が良いとされてきましたが、高ビットレートになるとMP3との違いは少ないようなので、音質面でのメリットは以前ほどないように思います。

しかしMP3に対応機種で及ばないといっても、AACも充分普及しているフォーマットなのでApple製品を中心に使っている人ならこのフォーマットを使うのもいいでしょう。


WMA(ダブリュ・エム・エー)

マイクロソフトが開発したファイル形式で、Windows Media Playerで標準採用されています。拡張子は「wma」です。

AACと同様、圧縮率が高く、そのぶん音質がよくなりますが、AACほどに普及はしていないようです。


その他のファイルフォーマット

このほかに、ソニーが開発してMDにも使われたATRAC(アトラック)や、同じくソニーが開発したATRAC3(アトラック・スリー)RealNetworks社のRealAudio(リアルオーディオ)、ライセンフリーのOgg(オッグ)などがありますが、WMAよりさらに普及率は低いと思います。


おすすめの形式は?

本来なら自分でいくつかの曲をMP3とAACとWMAでそれぞれ作って見て音質を聴き比べるのが一番いいのでしょう。
しかし実際には同じファイル形式でもビットレートや再生する機器によって音質は変わるので、聴き比べるのは手間もかかるし意外と難しいものです。じっくりと聴き比べるのも楽しいのですが、最近のハードディスクのサイズを考えると、音質を気にする場合は次に述べる可逆圧縮や非圧縮のファイル形式にしたがよいと思います。


個人的には対応機器の多さでMP3をおすすめします。音質はビットレートを上げることによって良くなりますし、さらに良くしたいならLAMEエンコーダを使えばいいです。


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非可逆圧縮と非圧縮

今まで述べたファイル形式はすべて「非可逆圧縮」というものです。非可逆圧縮というのはデータの欠損をともなう圧縮方法で、データを失う(ロスする)ので、ロッシー圧縮ともいいます。また不可逆圧縮という場合もあります。データを失うといっても、人間が聴きとりにくい音域の部分をカットして圧縮するので、ファイルサイズを1/10ぐらいと大幅に減らせる割には音質はそれほど劣化しません。


ただしファイル変換すると音質が落ちていきます。元のファイル形式戻しても、音質は戻らないばかりか、2度変換することになるのでますます劣化します。なのでなるべくファイル変換はしないほうがいいです。再生機器の都合で変換した場合も、元のファイルは保存したほうがいいでしょう。


以前は音楽データは容量節約のために圧縮しなければ保存しにくかったのですが、音楽CDの容量は長時間のものでも700MB程度なので、ハードディスクの容量が大きくなった最近では音楽を圧縮せずに保存することも現実的になっています。非圧縮で保存する場合は次のファイル形式が使えます。


WAVE(ウェーブ、ワブ)

音楽CDはリニアPCMという方式でデータを記述していますが、これをWindows PCで扱う場合、標準ではWAVE形式となります。拡張子は「wav」です。

圧縮をしない限り、データとしてはCDそのままです。再生環境さえ整えればCDで音楽を聴くのと同じ音質で聴けます。そのぶんファイルサイズも大きくなり、MP3などの非可逆圧縮のものに比べる5倍から10倍以上になります。

読み方は普通に英語読みをすると「ウェーブ」ですが、「ワブ」と言う人もいます。一応WAVE形式でも圧縮してサイズを減らすことは出来ますが、そんなことをするくらいならMP3やAACを使ったほうがいいでしょう。


AIFF(エー・アイ・エフ・エフ、アイフ)

Appleが開発したファイル形式で、やはりCDデータを圧縮せずにそのまま取り込めます。拡張子は「aiff」もしくは「aif」です。Macを使った場合、非圧縮のファイル形式はこちらが標準となります。

AIFFもWAVEも、圧縮をしない限り音楽データそのものは同じです。


可逆圧縮

可逆圧縮とはデータを欠損させない圧縮方法です。データを失わない(ロスしない)ので、ロスレス圧縮ともいいます。


非可逆圧縮と違い、データをカットしないため高音質ですし、元の非圧縮データに戻すことも可能です。そのかわり圧縮率では非可逆圧縮より低く、非圧縮データに比べて2/3から半分程度です。それでも元に戻せる以上、特に理由がない限りはとりあえず圧縮したほうがいいでしょう。


一応欠点を挙げるなら、再生ソフトが少ないということでしょうか。あと僕には分かりませんが、非圧縮よりはわずかに音質が落ちるようです。ただし本格的なオーディオ装置で再生しない限り違いは分からないと思います。


可逆圧縮のファイル形式は次のものがあります。


FLAC(フラック)

おそらく可逆圧縮のファイル形式では最も普及しています。再生出来るソフトも割と多く、モバイル機器でも比較的対応されています。拡張子は「flac」か「fla」です。

圧縮率は低く、ファイルサイズは非圧縮の状態から2/3ぐらいになりますが、再生ソフトで困りがちな可逆圧縮のファイル形式の中では使いやすい形式です。


WavPack(ワブパック?)

FLACより圧縮率が高く、ファイルサイズを抑えることが出来ます。拡張子は「wv」です。

ハイブリッドモードといって、非可逆圧縮されたファイルと、補正ファイルの2つのファイルに分けて圧縮し、非可逆圧縮ファイル単独で再生することも可能です。この場合拡張子は非可逆圧縮ファイルが「wv」、補正ファイルが「wvc」です。

ハイブリッドモードを使わずに、1つの音楽ファイルで可逆圧縮することも出来ます。通常はこちらの方法を使います。

機能的には優れた圧縮形式ですが、対応機器が少ないのが難点です。何故かカタカナ表記しているのを見たことがないので正確な読み方は分かりませんが、まあ「ワブパック」だと思います。違っていたらすみません。


その他の可逆圧縮フォーマット

Monkey’s Audio(APE)、TAK、TTAと、可逆圧縮にもいろいろファイル形式があります。可逆圧縮の場合、音質で比べられることはあまりなく、圧縮率、変換の速さ、再生機器の多さなどで比べられます。


おすすめの可逆圧縮形式は?

僕個人としては、パソコンで再生するだけならWavPack、スマートフォンやタブレットでも聴くならFLACをおすすめします。


WavPackはパソコンの場合はfoobar2000というプレイヤーソフトで再生出来ます。1つのCDを1つのファイルにまとめられるので便利です。WAVEやFLACは音楽ファイルとは別にcueシートのファイルやジャケット画像のファイルを保管する必要があります。ファイルサイズも多少ですが抑えられます。


スマートフォンやタブレットでも聴くのならFLACを選んだほうが再生出来るアプリが多いです。しかしモバイル機器にとってはまだまだファイルサイズが大きいので、僕はこれらの機器の再生にはMP3を使っています。


可逆圧縮の場合、あとから変換してもデータは劣化しないので、ファイル形式の選択はそれほど慎重になる必要はないでしょう。


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